脳卒中とリハビリ

こんにちは、脳梗塞リハビリSSP高松の理学療法士 井上です。
突然ですが、現在日本の脳卒中発症数は年間で何人いるかご存じでしょうか。近年、脳卒中罹患者が増えてきており現在は年間で約20~30万人の方が発症しているそうです。
脳卒中発症後、どこで、どういったリハビリができるのか、退院後の生活はどうなるのかなど様々な不安が出てきます。総合病院やリハビリテーション病院、リハビリテーションセンターなど香川県内はもちろん高松市内にも数多くリハビリを行える病院や施設があります。そこで今回は高松市内の脳卒中発症後のリハビリが行える病院や施設、それぞれのリハビリテーション内容などをご紹介したいと思います。

 

 

 

・目次


・リハビリテーションとは

・香川県の急性期病院

・一次脳卒中センター(PSC)とは

・高松市の急性期病院情報

・急性期病院のリハビリテーション

・香川県の回復期病院

・高松市の回復期病院情報

・回復期病院のリハビリテーション

・退院後のリハビリテーション

・その他のリハビリサービス

・保険外リハビリサービスとは

・脳梗塞リハビリSSP高松とは

・脳梗塞リハビリSSP高松の特徴


 

 

リハビリテーションとは

 最近ではリハビリテーションという言葉をよく耳にします。知らない人がいないくらいなじみのある言葉になっていますが、リハビリテーションとは何かというところをいったんご紹介いたします。WHO(世界保健機関)が定めるリハビリテーションの定義が、
「リハビリテーションとは能力低下の場合に機能的能力が可能な限り最高の水準に達するように個人を訓練あるいは再訓練するため、医学的・社会的・職業的手段を併せ、かつ調整して用いること」
とされています。病院や施設でのリハビリテーションは主に専門職によって行われることが多く、ほとんどが理学療法士、作業療法士、言語聴覚士によって提供されています。脳卒中発症直後はほとんどの場合が急性期病院へ救急搬送され、リハビリテーションを行いながら治療してくことになります。香川県内にも多数の病院がありますが救急搬送される急性期病院をいくつかご紹介いたします。

 

 

 

 

香川県内の急性期病院

 急性期病院とは発症直後に入院する病院であり、24時間365日脳卒中患者様を受け入れることができる病院です。これらの病院は日本脳卒中学会が定めた認定基準を満たしており「一次脳卒中センター(PSC)」として認定を受けている病院となっているため、高度な医療が受けられるようになっています。以下に香川県内の脳卒中発症後の急性期病院をご紹介いたします。

-四国こどもとおとなの医療センター(善通寺市)

-高松市立みんなの病院(高松市)

-高松赤十字病院(高松市)

-香川大学医学部附属病院(三木町)

-三豊総合病院(観音寺市)

-香川労災病院(丸亀市)

-さぬき市民病院(さぬき市)

-屋島総合病院(高松市)

-総合病院回生病院(坂出市)

-香川県立中央病院(高松市)

-おさか脳神経外科病院(高松市)

-滝宮総合病院(綾川町)

以上が一次脳卒中センターとして認定を受けている急性期病院になります。この中から高松市内の急性期病院に絞って簡単にご紹介しようと思いますが、その前に一次脳卒中センターとは、というところを簡単にご説明いたします。

 

一次脳卒中センター(PSC)とは

一次脳卒中センター(PSC)は下記の認定基準を8項目をみたすことが求められています。

-地域医療機関や救急隊からの要請に対して、24時間365日脳卒中患者を受け入れ、急性期脳卒中診療担当医師が、患者搬入後可及的速やかに診療(rt-PA静注療法を含む)を開始できる

-頭部CTまたはMRI検査、一般血液検査と凝固学的検査、心電図検査が施行可能である

-脳卒中ユニット(SU)を(注1)有する

-脳卒中診療に従事する医師(専従でなくてもよい、前期研修医を除く)が24H/7D体制で勤務している

-脳卒中専門医1名以上の常勤医がいる(注2)

-脳神経外科的処置が必要な場合、迅速に脳神経外科医が対応できる体制がある

-機械的血栓回収療法が実施出来ることが望ましい。実施できない場合には、機械的血栓回収療法が常時可能な近隣の一次脳卒中センターとの間で、機械的血栓回収療法の適応となる患者の緊急転送に関する手順書を有する

-定期的な臨床指標取得による脳卒中医療の質(注3)をコントロールする

  • ※注1)脳卒中ユニット(SU)とは、「多職種からなる専属の脳卒中チームが配属され、他疾患と明確に分離された脳卒中患者専用の病棟(または病床)」と定義する。診療報酬上の脳卒中ケアユニット(SCU)は脳卒中ユニット(SU)に含まれる
  • 注2)暫定期間を設け、脳卒中専門医を「日本脳卒中学会会員であり、rt-PA講習受講後の脳神経外科専門医もしくは神経内科専門医」で代行可能とする
  • 注3)rt-PA静注療法施行例と機械的血栓回収療法施行例のデータ(症例数と3ヵ月後のmRS)提出
  • これらの項目をクリアすることで認定施設となり高い水準で医療提供を行っています。
  • 話は少しそれましたが次は高松市内の一次脳卒中センターの認定を受けている急性期病院を簡単にご紹介したいと思います。

 

高松市の急性期病院情報

-高松市立みんなの病院

高松市立みんなの病院は高松市仏生山町にある総合病院です。診療科は総合内科、脳神経外科、循環器内科、整形外科など様々な診療科があります。リハビリテーション科には理学療法士、作業療法士、言語聴覚士も在籍しており急性期リハビリテーションに特化した病院です。
住所:香川県高松市仏生山町甲847番地1
TEL:087-813-7171

 

-高松赤十字病院

高松赤十字病院は日本赤十字社が運営する総合病院です。診療科は一般的な診療科をはじめ血液内科や腫瘍内科、腎臓内科、様々なセンター等での受診が可能となっており幅広く利用できます。また、看護部をはじめ様々な職種が携わりチームとして患者様に医療を提供しています。
住所:香川県高松市番町4丁目1-3
電話:087-831-7101

 

-屋島総合病院

屋島総合病院では急性期病棟はもちろんですが、急性期では社会復帰が困難な患者様がさらに継続してリハビリテーションを行う回復期病棟も併設しており、急性期から回復期への移行は患者様及びご家族様にも負担が少なくスムーズに行えます。円滑な情報共有を行うことで医学的、社会的、心理的な支援が必要な患者様に対して質の高いリハビリテーションを提供しています。
アクセス:香川県高松市屋島西町2105-17
問い合わせ:087-841-9141

 

-香川県立中央病院

香川県立中央病院は基本方針に「急性期医療に特化し、高度先進医療の提供に努めます」とあるように、各診療科はもちろんの事、特殊外来、専門医療、専門センターなど様々な診療科の運営している総合病院です。様々な疾患でお悩みの方も必要に応じて相談が可能であり、県民から信頼される安全で安心な病院を目指しています。
アクセス:香川県高松市朝日町一丁目2番1号
問い合わせ:087-811-3333

 

-おさか脳神経外科病院

おさか脳神経外科病院では脳卒中に対して急性期の診断・手術からリハビリテーションまで行なう脳神経外科専門病院です。また、回復期リハビリテーション病棟も併設しており在宅復帰に向けて安心してリハビリテーションを行うことができます。退院後は要支援状態、及び、要介護状態と認定された利用者様に対し、自社の通所リハビリテーションなども紹介しているため在宅復帰後のリハビリテーションによる運動等も可能です。
住所:香川県高松市三名町378-1
電話:087-886-3300

 

急性期病院のリハビリテーション

以上が高松市の一次脳卒中センターとして救急搬送が可能な病院です。急性期といわれる期間(発症~2,3週間程度)は病態が不安定なため、がんがんリハビリテーションを行うというよりは、治療を優先し症状や合併症に注意しながら進めていく方針がほとんどです。一人当たりの時間は20~40分程度が多く、ベッド上での体位変換訓練や座位保持訓練、立位保持訓練などの基本動作訓練を中心に運動を行っていくことが多いです。急性期病院での療養が終われば在宅復帰と行きたいところですが、状態によってはまだまだリハビリテーションが必要な場合が多いため次のステージの一つである回復期病院を一部ご紹介したいと思います。

 

 

香川県の回復期病院

急性期病院では発症後2,3週間程度の入院期間がほとんどです。その後、リハビリテーションを継続する場合は回復期リハビリテーション病棟を併設している病院などに転院し社会復帰を目指してリハビリテーションを継続するようになります。以下に香川県内の回復期病院を一部ご紹介いたします。

-りつりん病院(高松市)

-まるがめ医療センター(丸亀市)

-橋本病院(三豊市)

-高松協同病院(高松市)

-かがわ総合リハビリテーション病院(高松市)

-三豊市西香川病院(三豊市)

-ブルースカイ松井病院(観音寺市)

-岩本病院(丸亀市)

これらの病院では一日1~3時間程度、ほぼ毎日リハビリテーションを行う病院です。ここでしっかりリハビリテーションを行いながら社会復帰を目指していきます。次は高松市内の回復期病院を簡単にご紹介いたします。

 

高松市の回復期病院情報

-りつりん病院

脳神経外科をはじめ様々な診療科がある総合病院。リハビリデーション科では急性期病棟、回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟で、理学療法・作業療法・言語聴覚療法の3部門によるトータル的なリハビリテーション治療を、急性期から回復期、外来に渡り途切れなく提供しています。早期改善を目的に、リハビリテーションを行うことで早期の日常生活動作の能力改善を通して生活の質を高め「その人らしく」生活できるよう支援しています。
住所:香川県高松市栗林町3丁目5番9号
電話:087-862-3171

 

-高松協同病院

回復期リハビリテーション病棟併設から通所リハビリテーション、デイサービスなど社会復帰後の生活支援も充実しているリハビリ病院。入院中だけでなく、退院後の生活をイメージした病棟生活におけるリハビリテーションを患者様中心にチームで取り組むことを重視しているのが特徴です。
住所:香川県高松市木太町4664番地
電話:(087)833-2330

 

-かがわ総合リハビリテーション病院

病院の診療科は内科、脳神経外科、リハビリテーション科をはじめ、高血圧、心臓病、糖尿病などの生活習慣病の治療も行っております。小児の運動および知的発達遅延、小児の整形外科、成人の脳卒中や脊髄損傷などの疾患の治療とリハビリテーションを行っておいるため幅広い疾患のリハビリテーションが行えるのも特徴です。また、病院の他にも療養介護施設や福祉センター、発達障害者支援センターなど様々な取り組みも行っております。脳卒中以外にも小児から成人までの支援、社会参加を促進しており、気になる方はご相談してみてはいかがでしょうか。
住所:〒761-8057 香川県高松市田村町1114番地
電話:087-867-6008
FAX:087-865-3915

 

回復期病院のリハビリテーション

まだまだ、リハビリテーションが行える回復期病院は複数ありますがここでは一部のご紹介とさせていただきました。回復期病院では比較的病態が安定しているため、一日最大3時間の個別リハビリがほぼ毎日行われます。ここでは、社会復帰に向けた日常生活動作(ADL)訓練などのリハビリテーションが行われます。また、補助具を活用しADL向上を図ったり、退院先の生活場面を想定した病室の環境設定を行うことで自主訓練を促したりなど様々なリハビリデーションが施されます。訓練室で行われるリハビリテーションはもちろんですが、在宅復帰後の手段的日常生活動作訓練を行うなど様々です。それぞれに合わせた訓練内容をプランし退院に向けて一緒に取り組むようになります。

 

 

 

 

退院後のリハビリテーション

脳卒中発症後、急性期・回復期病院に入院しリハビリテーションを行いますが、退院後にリハビリテーションがなくなるのは不安ですよね。歩行障害の残存や、車の運転ができなくなるなど、発症者の8割程度が後遺症に悩まされているのが現実です。動かないといけないことが分かっていても転倒に対する恐怖心などから屋内で過ごす時間が増えていく可能性があります。地域によっては健康教室などのイベントも開催しているところはありますが、後遺症がある場合だとなかなか参加が難しかったりする場合もあります。そこで、退院後は保険サービスを使うことで自宅もしくはリハビリテーション施設で継続してリハビリテーションを行うことができます。リハビリテーション担当者が自宅に訪問して行う訪問リハビリテーションやデイケアなどの施設へ通う通所リハビリテーション、外来リハビリテーションなどがあります。これらを利用することで後遺症に対するリハビリテーションを実施し退院後の不安も解消できます。

 

その他のリハビリサービス

退院後のリハビリテーションは主には通所・訪問リハビリテーションがメインになりますが、入院中よりもリハビリテーションの頻度や時間が少なくなる場合があり、入院中と比較しても緩やかな改善になってしまう可能性があります。特に若年脳卒中患者といわれる方の職場復帰率は約40%というデータがあります。脳卒中発症後の後遺症に悩まされている方が多くみられることがこのデータでも窺えます。しかし、近年では保険外でのリハビリサービスも増えてきており、香川県でも脳梗塞に特化した保険外リハビリ事業所が県内初としてオープンいたしました。

 

保険外リハビリサービスとは

保険外リハビリサービスとは介護保険や医療保険などの公的サービスを一切使用せず利用者様の10割負担で行うリハビリサービスです。最近では「自費リハビリ」と耳にすることがあり、全国的にも増加傾向となっています。保険外での特徴として、日数の制限がないため利用者様の納得がいくまで利用することが可能であり、病院ではリハビリ担当が選べないが保険外リハビリでは利用者様が主体となって担当者を選べることが大きなメリットとなります。

 

 

脳梗塞リハビリSSP高松とは

全国的に保険外リハビリサービスが増えている中、香川県を含め四国内ではそういったリハビリサービスはインターネット検索でほとんどヒットしませんでした。しかし、今年3月に香川県では初となる脳梗塞特化型リハビリ事業所が高松市桜町にオープンいたしました。ここでは、保険サービスでは物足りない方や年齢によって介護保険などを利用できない方、職業復帰に向けて訓練など行っているがなかなか良くならない方なども目標達成に向けてとことんリハビリを行う事ができます。
大阪など他県の保険外リハビリ施設に行かれたこともある方からは、「ついに高松にもできたんだね。期待しているよ」と有難いお言葉もいただきました。大阪では施設数も多く利用することが一般的になっているようです。

 

脳梗塞リハビリSSP高松の特徴

脳梗塞リハビリSSP高松の特徴といたしまして3つご紹介いたします。

-目標に合わせたオーダーメイドのリハビリと自宅課題を組み合わせたリハビリプラン

-1回120分間、完全マンツーマン制のリハビリサービス

-回復期病院でリハビリの研鑽を積んだ理学療法士が実施

これらにより保険内では難しいリハビリの量と質を確保することで短期的かつ集中的に改善を目指します。
SSP高松では、日常生活でのお悩みを共有させていただくことで、それぞれに合ったプランをご提供いたします。また、どれくらいの期間でどこまで改善できるかをご案内いたしますので、脳卒中の後遺症でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

 

住所:香川県高松市桜町2丁目15-46 チェリータウン101
電話:087-802-1290
脳梗塞リハビリSSP高松
理学療法士 井上